ふなばしアンデルセン公園の成功の秘訣 【カンブリア宮殿2019年5月2日放送の感想】
ゴールデンウィーク中、撮り溜めしていたテレビ番組を見ていた。
僕の大好きな番組。カンブリア宮殿。
https://www.park-funabashi.or.jp/and/
アンデルセン公園がトリップアドバイザーの人気スポットテーマパーク部門でディズニーランド、ディズニーシーに続く国内3位にランクインしたのは有名な話だ。
アンデルセン公園は市営なので入場料がとにかく安い。
大人900円。小学生200円。65歳以上はなんと無料だ。
4人家族でも3000円かからない程度らしい。ファミレスに行くのと変わらない。
入場料が激安の市営のアンデルセン公園を民間のテーマパークと比較するのはあまりフェアではない気がするが、それでも人気ランキングで市営の施設が食い込むこと自体珍しい。安い市営の施設は日本中に存在するが、人気スポットにランクインする施設は限られている。
アンデルセン公園の年間来場者数は80万人。
同じ千葉県内だと、東京ドイツ村の102万人のほうが多い。栃木県のツインリンクもてぎ(80万人)とほぼ同じ位。
そう考えると、そこまでメチャクチャ来場者数が多いわけでは無い気がする。
※以下、トラベルボイス調べより。
テーマパーク
※施設名(所在地):入場者数(前年度比)<以下同>
- 東京ディズニーランド・東京ディズニーシー(千葉県):3010万人(100.3%)
- ハウステンボス(長崎県):288万1000人(99.6%)
- サンリオピューロランド(東京都):198万人(109.6%)
- 志摩スペイン村 パルケエスパーニャ(三重県):119万7000人(97.6%)
- 東京ドイツ村(千葉県):103万4272人(91.3%)
遊園地
アンデルセン公園の躍進の立役者は細谷順子園長。
62歳にしてこの可愛さ。
福原愛ちゃんが歳をとったらこんな感じだろうなと思わされる。
やはり仕事のできる女性は何歳になっても美しい。
市役所職員出身の細谷園長は、50代になった頃にアンデルセン公園の立て直しを任される。
任されると言えば聞こえは良いが、ほとんど丸投げ状態。
テーマパーク運営のド素人の細谷園長は当然途方に暮れるが、自由にやれることを良いことに、自分が好きなように思い切りテーマパーク改革に乗り出す。
お花が大好きな細谷園長。
当時のアンデルセン公園は緑は多いが花が少なく、彩が寂しかった。
そこで細谷園長は自分の大好きな花で園内を埋め尽くそうと考えるが、予算が400万円しかなく到底足りない。
そこで、行動力のある細谷園長は、県内の企業を回りスポンサーを募集する案を思いつく。
当時はリーマンショック後で景気はどん底だったこともあり、周囲からはスポンサー獲得など難しいと反対されたが、細谷園長は見事予想を覆し、10社以上のスポンサーを獲得する。国営も民間も、やはり営業力のある人材は強い。
スポンサーから資金を得た細谷園長は、アンデルセン公園中を色とりどりの花で埋め尽くすことに成功する。
そして、そこから一気に来場者数が増えだし、リピーターを獲得する。
アンデルセン公園の特徴の1つは、この溢れる花による彩だ。
桜並木を突き抜ける滑り台。
これは僕も滑ってみたい。
もちろん花だけではなく、様々な趣向を凝らす。
アンデルセン公園のもう一つの魅力は、子供向けの体験学習サービスの数々。
機織り体験、アート体験、アスレチック、等々。
子供が主役になり、親や祖父母が一緒になって楽しめる幸せな空間がそこにはあるのだ。
普通、市営の施設はここまでできない。
来場者数が増えたからと言って、市の職員は多くの給料を得られるわけでは無いので、普通はここまで試行錯誤するモチベーションは沸かないはずだ。
にも関わらず、アンデルセン公園をここまで魅力のあるテーマパークに引き上げた原動力は、お金ではなく、細谷園長の「好き」 という純粋な気持ちだ。
「好き」という感情は何よりも強い。やらされ仕事では大きな成果を生み出すのは難しいが、「好き」という感情が伴えばどこまでも頑張れるのだ。「好き」こそが、すべての原動力の源だ。
もし、「好き」以外に人を突き動かすものがあるとしたら、「使命感」。言い換えれば「ミッション」。これは村上世彰の言葉だ。是非村上世彰氏著書の「生涯投資家」は読んで欲しい。
「好き」もしくは「使命感」こそが人を突き動かし、大きな成果を上げる原動力となるのだ。