戸越八幡神社に学ぶ 神社やお寺の集客アイデア
ガイアの夜明けを観ていた。
日本人観光客の京都離れに立ち向かうべく、京都のお寺の新しい集客の取り組みが紹介されていた。
舞台は壬生寺(みぶでら)。
ON THE TRIPというベンチャー企業が様々な集客コンサルを手掛けていた。
といった新しい手法で、壬生寺の集客に成功しているようだった。
今までにない、素晴らしい仕掛けだと思う。
これを観て思い出したのだが、僕が今年の夏に立ち寄った戸越銀座にある戸越八幡神社が凄い。
戸越八幡神社は、戸越銀座駅から徒歩10分程度の閑静な住宅街の真っ只中にある。
戸越八幡神社には、ソファを座したオープンスペースがあるのだ。
ここのスペースが抜群に心地良い。
ゆったりしたソファの前には、雑誌が置いてある。
くつろぎながら自由に読書をすることが出来る。
そして、敷地内にはカフェが出店しているのだ。
しかもかなり本格的な珈琲を味わえる。
珈琲を飲みながら、ソファに座って寛ぐ。
ここの境内ではヒーリングミュージックが流れているのだ。
風の音と蝉の鳴き声とが重なり合って、何とも贅沢な時間を味わうことが出来る。
神社の神聖な雰囲気も良い。
こんな神社が近くにあったら、僕は毎日でも通いたい。
首都圏に住んでいる人は、是非一回は行ってほしい。
戸越銀座八幡神社の例を見ると、神社やお寺はポテンシャルに満ち溢れているなと思う。
ガイアで紹介されていた壬生寺の取り組みも素晴らしいが、そんなに難しいことをしなくても、もっと単純な仕掛けでいくらでも神社やお寺の集客は高めることができるはずだ。
寺社で集客できるであろうアイデアを考えてみた。
カフェを出店し、珈琲を販売する。
戸越八幡神社のように、境内で珈琲が飲める神社やお寺は意外にも見たことがない。
寺社だからと言ってお茶ばかり飲みたくはない。
美味しい珈琲を飲んで寺社の神聖な雰囲気をゆっくり味わいたいはずだ。
外国人観光客の多い寺社では尚更だ。
地域のカフェとタッグを組み、珈琲を販売すれば実現できると思う。
特製のお菓子を販売する
壬生寺で飴の販売のように、そこでしか買えないお菓子を販売する。
特製のお菓子があることで、そこに立ち寄る理由ができるし、収益を上げることも出来る。
インスタ映えするようなお菓子であれば最高だ。
これも、地元のお菓子屋さんとタッグを組めば可能なはずだ。
お酒(お神酒)を販売する
これは宗教のルール上可能かどうか分からないが、お正月に神社でお神酒を販売することもあるので、可能な気がする。
神様に捧げるお酒(お神酒)を1カップから販売することで、訪問者を楽しませることが出来るはずだ。それが特製の地酒であれば、それを目的に訪問する人は多いはずだ。
これも地元の酒蔵と組むことで可能だと思うし、酒蔵メーカーのプロモーションにも貢献できてwin-winになる。
看板猫を飼う
和歌山県の志貴駅の猫のたま駅長のように、看板猫となるような動物の存在は集客に繋がるはずだ。なにせ神社やお寺では野良猫が多い。野良猫を遊ばせているのであれば、いっそペットとして飼ってしまい、看板猫になるようなアイドル猫に育て上げてしまった方が効果的だ。猫ちゃんもたくさんの人に可愛がられて、win-win。
こう考えると、寺社が地元の企業やお店と力を合わせながら、その地域を活性化することがいくらでも出来るように思える。
大事なのは、そこでしかできない「体験」だと思う。
そもそもの話、ただ神社やお寺を見学することが楽しいだろうか?
少なくとも僕はあまり楽しいとは思わない。
金閣寺レベルだったら結構感動するとは思うが、それでも最初だけで、何回もリピートしたいかと思うと疑問だ。銀閣寺だとさらに微妙だ。
やっぱりそこでしかできない「体験」が無いと、楽しくないし、わざわざ行きたいとは思わない。
今のところ、こういった「体験」のサービスがある寺社はほとんど見たことが無いし、その分、いくらでもやりようがあると思う。
わざわざ手の込んだアプリを作る必要はない。
シンプルに、そこでしかできない「体験」を提供することこそが大事なのだ。
平成28年の調査では、神社とお寺合わせて、15万以上あるらしい。
これは凄まじいポテンシャル・・。
この15万の寺社が本気で取り組めば、日本の観光ビジネスはとんでもない盛り上がりを見せるのではないだろうか。
前から気になっていた神社の自己啓発本。この週末読んでみよう。