村上世彰さんの「いま君に伝えたいお金の話」を読んで気付いた「ミッション」という人生の目的
村上ファンドとして名を馳せた村上世彰さんの最新書「いま君に伝えたいお金の話」を読んでみた。
僕は村上さんの一つ前の著書「生涯投資家」を読んですっかりファンになってしまった。お金を武器に日本社会を改革していく村上さんの姿はとにかくアツい。
この本はお金のプロの村上さんが学生や子供向けにお金との向き合い方を説明した内容だが、大人が読んでも十分勉強になる。
お金に疎い人や、変にお金に固執しちゃうような貧乏性の人には特に読んで気付きが多い本だと思う。
村上さんは父親も投資家で、父親の教えでなんと10歳から株式投資を始めた筋金入りのファンドマネージャーだ。
役人の仕事を捨てて、日本経済を改革すべく、40歳で自分のファンドを立ち上げるパワーは尋常じゃない。そもそも村上さんの資金と投資家の腕があれば、一生食うには困らないはず。
いったい何がモチベーションとなって自分のファンドまで立ち上げて、わざわざ企業に物を言いにいくのか。多くの人を敵に回してまで自分の理想を貫く姿勢は凄いが、そんなの面倒くさくないのか。
本書ではそんな村上さんのモチベーションの源泉を説明した一文が記されていた。
ある仕事に一生懸命取り組んでいると、いつの間にか自分の中に使命感のようなものが生まれてきます。やり遂げられるかわからないほど難しいことだけど、人生を賭けてチャレンジしたいこと。他の誰かではなくて、自分がやらなくてはいけないと思うもの。それを僕はミッションと呼んでいます。
ミッション。
ハッとさせられたのだが、人がモチベーションが沸騰して考えるより先に体が動いてしまうのは、この「ミッション」、いわゆる使命感に駆られるときだ。
自分にしかできないこと、そしてそれを必要とする人がいること。
これこそが人間が最もモチベーションが沸く瞬間じゃないだろうか。
ジョブズがモバイルコンピューターを思いついたとき
ZOZO前沢社長がECセレクトショップモールを立ち上げたとき
橋下元知事が大阪を改革したとき
スーパーボランティア尾畠さんが行方不明児の救出に明け暮れていたとき
みんな金儲けなんかじゃなく、「ミッション=使命感」に駆られて、とんでもないパワーが湧き出していたと思う。
「ミッション」に出会えるかどうかが、人生の満足度を大きく左右する。
「ミッション」を見つけることこそが、人生の目的なんじゃないだろうか。