俺を踏み台して翔んで行け

僕の失敗や反省から得たものをシェアしたい

ア〇ウェイっぽい怪しげなパーティーに参加してみた

「部屋を貸し切って40人位でパーティーやるから来ない?」

 

突然こう誘われたら良識のある社会人はこう思うだろう。

 

「・・・あ。ア〇ウェイか・・。」

 

僕も社会人になってからこの手の誘いは何度か受けたことがあるが、明らかに怪しい匂いしかしない為ずっとスルーし続けてきた。

 

ところが最近僕の中でのマインドチェンジがあり、何事も自分で経験せずに先入観だけで判断していては人生面白くないと考えるに至り、先週とあるパーティーに参加したのだった。

 

誘ってきたのは僕の友達の友達で、数回会った程度の仲。そんな彼が何の前触れもなく突然数十人規模のパーティーに招待するなんて怪しいとしか思えない。しかしながら、今や僕も大人になったので、何があってもある程度の対応はできる自信と、パーティーでの美女との出会いに密かに期待を膨らませ、警戒心を押し殺して参加を決意したのだった。

 

パーティーが開催されたのは都内某所の雑居ビル。時間ギリギリに着いた頃には既に40~50人位の男女が集まっていた。

パーティーとは言え別に華やかな雰囲気ではなく、あくまで雑居ビルの狭い一室で、安上がりな食事と酒が振舞われたごくごく質素なものだった。

 

参加費は3500円。普通の飲み会と変わらない金額なので悪い印象は無かった。参加者に目をやると、男女比はちょうど半々くらい。年齢は20代から30代半ばといったところ。ウェイなリア充な雰囲気の人間はおらず、比較的地味で大人しめな人が多い印象だった。しかしながら明らかに可愛い子も数人おり、自然と自分の中でテンションが上がるのを感じた。

 

まずは同性の男性の人数名とご挨拶方々話をしたのだが、みんな真面目でめちゃくちゃ良い人。控え目で礼儀正しい人が多い。職種は何故かSEやエンジニア等理系職種の方々が多かった。

 

思ったより全然怪しくない。むしろ非常に健全で楽しいパーティーだと感じた。

 

始めはかなり緊張して警戒もしたのだが、何人かと話して早めに打ち解けることができ、次第にお酒も入ることで結構楽しんでいる自分がいた。

 

そのあと女性陣とも何人かと話して連絡先を交換したりして、最近忘れかけていた気持ちを思い出して僕は純粋に楽しんでいた。

 

このパーティーの中で、明らかに可愛い子が2人いた。

1人は、長澤まさみ似の正統派美人。もう1人は川栄李奈似の可愛い系。

 

せっかく来たからにはこの2人だけには何とか会話をして出来ればお近づきになりいと思い頑張って声をかけてみた。

 

まずは川栄の方。ルックスはめちゃくちゃタイプだった。ただ、彼女は恐らくまだ20代前半。ワガママなタイプの子だった。若い子ならではのハイテンションなノリで、僕は全くついていけなかった。会話もそこそこに即退散。・・自分が歳を取ったなと感じてしまった。やっぱり若い子のあのノリは苦手だ。

 

気を取り直して、今度は長澤まさみに声をかけた。長澤まさみ似のルックス通り川栄とは真逆の落ち着いた雰囲気。そしてめちゃくちゃ可愛い。実生活ではなかなか出会わないレベルの美女。話を聞くと、美容師出身とのことで、ファッションセンスも凄く良い。

 

互いの仕事の話や出身の話など、他愛のない話をした。話の内容は何の変哲もない世間話だったが、長澤まさみ似の美人と話す時間はめちゃくちゃ楽しかった。何の話をしていても楽しい。やっぱり美人は偉大だ。

 

かれこれ話して10分程経ち、互いに打ち解けてきた手ごたえを感じた。これはひょっとするとこのまま仲良くなれるかもしれないと期待に胸が膨らんだ。

 

そんな時、突如長澤は僕にこう言った。

 

「私が尊敬する先輩が今日のパーティーを主催しているの。是非紹介したいから、ちょっと待っててね。」

 

 「・・・えっ・・・・・・・ これは・・・。」

 

そうして僕は長澤から主催者の女性を紹介された。

見た目は若いが40代らしい。目力の強さが気の強さを表している女性だった。まさにこの組織の女ボスだ。

 

正直、この女ボスは怪しさ満載だった。

 

彼女は自分で会社を2つ経営していると言っていた。

聞いてもいないのにいきなり自分の自慢話を始める時点で「ん?」となった。

 

とりあえず話を合わせて

「凄いですねー。何のビジネスなんですか?」と聞いたのだが、

 

「何のビジネスでもいいの。私は自分と関わる人が幸せになってくれれば良いと思っているだけ。それが勝手にビジネスになってるのよ。」と、めちゃくちゃ胡散臭いはぐらかし方をされた。

 

この後20分ほど話し込み、女ボスからは所謂脱社畜論を延々と聞かされた。「組織に頼らず自分の力でビジネスをした方がハッピー」といった趣旨。サラリーマンの僕からすると終始否定されているような気がして不快だった。そして最後まで女ボスはビジネスの詳細は教えてくれなかった。

 

僕も興味あるふりをして話を聞いていたこともあり、女ボスから「話の続きをしたいから」と別日程での誘いを受けたのだが、先の展開が読めたので後日お断りをした。

 

長澤まさみとは仲良くなることも無く、この日は退散した。

 

僕の勝手な予想では、長澤も川栄も男を釣るエサのような役回りなのだと思う。

 

確かに、あんな可愛い子がいたらこの手のパーティーにハマってしまう気持ちは痛いほどわかる。もし僕に恋愛経験が全く無かったら、女の子目的にこの組織に入り浸っていたかもしれない。

 

ア〇ウェイは別にお金を稼ぐことが目的の人ばかりではなく、僕のような地方出身の田舎者の寂しい心の隙間を埋めるために参加する人も相当多いのだと思う。

 

東京怖い。