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北朝鮮は韓国と融合し、世界的な発展を遂げるのか? ジム・ロジャーズ著「お金の流れで読む 日本と世界の未来」

友達がいない僕は、ゴールデンウィークはどこにも出かけず、読書をして過ごしていた。

 

中でも一番面白かったのが、世界的な投資家のジム・ロジャーズ著のこちらの本。

お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する (PHP新書)

お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する (PHP新書)

 

ジム・ロジャーズ氏はウォーレン・バフェットジョージ・ソロスと並び「世界三大投資家」と呼ばれる超大物投資家である。特にリーマンショックを予想した逸話は有名だ。

 

そんなジム・ロジャーズの投資哲学のベースにあるのは、「歴史は繰り返す」ということ。

 

ジム・ロジャーズ氏は投資家である以上に、世界屈指の歴史研究家なのだ。世界中の経済史を熟知し、それらの現象に重ね合わせて将来を予想するのがロジャーズ氏の真骨頂だ。

 

ロジャーズ氏の本を読んで、多くの発見と学びがあったので、特に気になったポイントを紹介したい。

 

今後1~2年のうちに史上最悪の経済危機が発生する

世界中の負債が過去最悪の数字を記録し、米中貿易戦争が過熱する現在の経済状況から、近いうちに史上最悪の経済危機が発生するとロジャーズは予想する。「4~8年の周期で大きな経済問題が起こる」という経済史の法則からも近い将来の危機が予想されるのだ。リーマンショックから10年が経った今、世界的な経済危機がいつ起きてもおかしくない。

 

日本は衰退する

日本に関しては、ロジャーズ氏はこのように述べている。

もし私が10歳の日本人だったら、日本を離れて他国に移住することを考えるだろう

つまり日本は確実に衰退するということだ。

その根拠として、少子化で人口が減少しているにも関わらず、移民を積極的に受け入れず、人口増加策に何の手も打たない日本は衰退の一途を辿ると、ロジャーズ氏は明言する。これも「移民を排除する国は衰退する」という歴史上のセオリーによるものだ。

 

逆に、繁栄する国は必ずといって良いほど外国人を受け入れている。反映することで余裕が生まれ、他者に寛容になり、新しいアイデアや活力が生まれてその国は好循環に突入するのだ。

 

確かに、日本人は外国人に対して変に恐怖心を抱いているように思う。歴史的にも日本人は単一民族で構成されているので外国人への免疫が無い。かくいう僕も、外国人はちょっと怖かったりする。

 

 

ところが、移民によるトラブルはどこの先進国でも問題になっており、最近ではアメリカのように移民受け入れを制限する方向に走る国も多い。

 

これについてロジャーズ氏もむやみに移民を受け入れるのではなく一定の制限を設けて段階的に移民を受け入れるべきだと提案する。実際にドイツなどのヨーロッパ諸国では、移民を一気に受け入れすぎて犯罪や国民の反発など、大きな課題を抱えている。

 

では、これからの将来繁栄する国はどこかというと・・。なんと北朝鮮だとロジャーズ氏は強く主張する。

 

これからの10~20年、最も反映するのは朝鮮半島。ロジャーズ氏は5年以内に朝鮮半島は南北統一し、一気に繁栄すると予想している。

 

ロジャーズ氏は今の北朝鮮を、1980年台の中国と重ね合わせる。当時の中国はとても貧しい経済状況だったが、1981年の鄧小平時代に国が外に対して開かれるようになり、一気に経済成長を遂げたのだ。今では中国はGDP世界2位の超大国だ。それと同じことが、北朝鮮の開国により実現すると言うのだ。

 

北朝鮮と韓国が統一されることで、韓国の少子化問題が一気に解決され、飛躍的な成長を遂げると言う。女性が少ない韓国の国内事情を、北朝鮮から来るたくさんの花嫁候補が救うことになる。そうして朝鮮半島の人口が一気に増えることになる。

 

ここでポイントとなるのがロジャーズ氏が指摘する日本人と韓国人の国民性の違いで、日本人よりも韓国人の方が恋愛に対してよりオープンである、ということだ。

 

韓国の男性は花嫁を探すために、ベトナムなどの東南アジアの女性を積極的に探すのに対して、日本人は「外国人と結婚するくらいなら独身でいいや」と閉鎖的だ。

 

僕の地元の近所でも、フィリピン人の嫁さんを貰ったおじさんがいたのだが、近所中であまり良く言われていなかったのを思い出した。日本人は外国人に対してどうしても排他的なマインドが残っていると思う。実に耳が痛い話だ。我々日本人は、無駄にプライドが高すぎるのかもしれない。

 

今でもミサイルをバンバン発射している北朝鮮が5年以内に南北統一に向かうとはにわかに信じられない気がする。先進国では考えられないような深刻な人権問題を抱える北朝鮮が、韓国と統合し、そして民主国家の一員になれるのだろうか。僕にはまだピンと来ていないが、スイス留学経験もある金正恩キム・ジョンウン)氏なら南北統一といった柔軟な発想もあり得るのかもしれない。

 

そして、もし本当に統一することがあれば、もともと同じ言葉や文化を共有する国民同士、一気に融合することは間違さそうだ。特に北朝鮮の女性は素朴な美人が多い。そうだとしたら僕は韓国男性が羨ましい。

 

経済に詳しくない僕でも一気に読めたほどめちゃくちゃ読みやすいので、これからの世界経済に興味がある人は是非読んでみて欲しい。