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サミットは現代社会のニーズに沿った次世代型の食品スーパーだ 【カンブリア宮殿 2019年5月23日(木)放送の感想】

僕の週末の楽しみの一つである、カンブリア宮殿の録画を観ていた。

5/23(木)の回はスーパーのサミット。

 

食品スーパーということで、わりと地味な回かなと思っていたが、これが予想を裏切ってかなり面白かった。

www.tv-tokyo.co.jp

サミットは、都内に住んでいる人なら誰もが知っているであろう、緑のマークでお馴染みの食品スーパーだ。街中で見かけることは多いが、実は僕は一回も行ったことが無い。

www.summitstore.co.jp

なんと、サミットは客数・売上高2年連続国内ナンバーワンなのだ。

確かに街中で良く見かけるが、国内ナンバーワンのスーパーだとは思っていなかったので驚いた。

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快進撃を続けるサミットを率いるのは、竹野浩樹社長。54歳。

 

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なかなかダンディーで、紳士的で知的な雰囲気の社長だ。スーパーの叩き上げのような、コテコテの商人的な雰囲気では全く無い。一言一言、慎重によく考えて発言しているのが印象的だ。

 

それもそのはず、竹野社長は慶応卒、住友商事出身でバーニーズNYの事業部長を歴任した、バリバリのエリートビジネスマンだ。

 

サミットの立て直しを任された竹野社長は、それまでの平凡で特徴の無いスーパーだったサミットを、個性のある唯一無二のスーパーへの脱却を図る。

 

竹野社長が最初に打ち出した広告戦略がかなり面白い。

 

「創業祭特価㊙。詳しくは店頭で」という、ほぼ白紙に近いチラシを考案したのだ。

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これが常人の発想では無いキレのある素晴らしい広告であることは僕にも分かる。このチラシは社員には大反対されたらしいが、その予想を覆し、見事通常の1.3倍の集客に成功したのである。

 

「㊙、詳しくは店頭で」と言われて気にならないはずが無い。

そして、こんな面白いチラシを作れるスーパーに誰だって興味が沸くはずだ。

 

竹野社長は生粋のアイデアマンなのだ。そしてこの手のアイデアは、相手の気持ちに立って考える想像力が無いと絶対に生まれない。

 

竹野社長は相手の気持ちを想像することに長けたコミュニケーションの達人だと思う。多分、この男は相当モテる。

 

そしてサミットのユニークな施策は、案内係の配置。

案内係とは言え、単に商品の場所を案内するだけではなく、お客さんの世間話の相手にもなるのだ。

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今では案内係の社員に会うことを目的に来るお客さんも多いようだ。

 

そして、イートインスペースの設置。

ここでは買い物に来た高齢のお客さん達の、コミュニケーションスペースになっている。

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こちらの方も、1人で買い物に来て、このイートインスペースで友達が増えたらしい。 

 

高齢化社会核家族化が進む現代。高齢者の一人暮らしも増え、社会的なコミュニティが極端に減っている中で、毎日通うスーパーがそのコミュニティの受け皿になっているのだ。

 

そしてキッズスペースも完備。抜かりない。

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竹野社長は、サミットを単なる買い物をする為の食品スーパーから、地域のコミュニティスペースへと再定義したのだと思う。こうなると、サミットに人が集まるのは当然な流れだ。

 

サミットは今の高齢化社会をピンチと捉えるのではなくチャンスに変えている。意図的にそう捉えているというよりは、お客さんのニーズに熱心に応えるうちに、自然とそのような結果になったように見える。サミットはまさに時代のニーズに沿った次世代型スーパーであるし、社会的な意義も凄く大きいと思う。

 

今週のカンブリア宮殿も、大変勉強になり、刺激を受けました。