僕は恋愛工学に溺れて忘れていた。「告白」が恋愛において、女性にとって最も重要なイベントであることを。
巷では金融工学というモテ男になる為の恋愛理論がもてはやされており、僕も最近kindleで漫画の「ぼくは愛を証明しようと思う」を読んだ。非常に面白かった。
金融工学の教えはこうだ。女はモテている男に惹かれる習性があり、つまりモテる男だけがモテる。その為、モテていない男がモテるために、「モテるフリ」をする必要がある。
逆に「お前だけしかいない」と一人の女性に必死にすがりつく行為は女からすると気持ち悪い典型的な「非モテコミット」と定義されている。
僕はこの理論の大半を理解できる。
僕も自分が一途に告白した女の子とはだいたいうまくいかず、適当な気持ちで浮気したり遊んだりする女の子からはなぜかモテたものだった。なので、できるだけ一人の女の子だけを追わず、複数の女の子にアプローチをすることがいつのまにか身についていた。なので、数は少ないがこんな僕でも僅かながらサクセスを収めることができた。
しかしだ。
僕は世の男子にどうしても伝えたい。
ガチで付き合いたいと思っている女性に対しては、決して恋愛工学を使ってはいけない。
これは僕の教訓でもある。
先日、合コンで知り合った女の子と2人で飲みに行けることになったのだが、2回のデートを重ねて僕は彼女を本当に好きになっていった。まさに彼女にしたいと思えるような女の子だった。
2回のデートを重ね、2件目まで付き合っていただき、帰り道には手をつなぎ、彼女にできるのは目前の状況だ。ここで「付き合おう」といえば、OKしてくれるはず。
しかしながらここで僕は完全に慢心してしまい、帰り際には「俺の家で録画したTVを見ようよ」と自宅に誘ってしまった。
彼女は驚き、それまでの楽しそうな顔が急に真顔に代わり
「・・帰ります」
と返答。
僕はここで粘るのは得策ではないと判断。
そして
「ごめん。分かった。でもまたご飯誘って大丈夫?」
と尋ねると、
「はい。ぜひ」
と前向きな回答をいただいた。
そしてここで終わっておけば良かったものを、僕は恋愛工学でいう所謂Sフェーズ(seduction=性的なアプローチ)で打開しようと思いつき、帰り際にキスを敢行。
驚いた彼女は、僕を両手で突き飛ばし、僕は西武新宿駅の入り口付近で僕はで宙に浮いた。
成功は目前であった。
普通に「付き合ってください」とお願いし、付き合ってからキスをするような、所謂高校生のような普通のアプローチをするべきだった。
恋愛工学ではこれを非モテコミットとカテゴライズされるのだろうけど、このような普通なアプローチであれば成功していたのは間違いない。
僕はプロセスにおぼれ、目的を見失っていたのだ。
なので僕が言いたいのは、
恋愛工学は所謂ナンパ術で、できるだけ多くの女性とサクセスするための理論であること。ターゲットは遊びの恋愛だ。ナンパにおいては恋愛工学は十分にワークする。
しかしながら、
本当に彼女にしたい、大切にしたいと思える女性に対しては、しっかりとデートの回数を重ね、告白で自分の思いを伝えること。
どう考えてもこれ以上のことは無い。
告白は女性にとっても一大イベントだ。ロマンチックの極みだ。人生の最も輝かしい瞬間だ。
僕はこんな簡単なことも忘れていた。
こんなのは中高生でも分かる恋愛の基礎だ。
自分で書いていて改めてゲスだと思う。
女性に対してのリスペクトが足りない。
死のう。
世の中の非モテで悩む男性にとって、恋愛工学の基礎知識を理解することはとても重要だと思う。
ただ、本当に好きな女性に対しては、非モテコミットと言われようと、誠実に対応してください。そうすれば、きちんと相手に思いが伝わり、良好な恋愛関係が築けます。女性をリスペクトしてください。
僕の伝えたいことは以上です。