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日本のビジネスマンはちょっと無理をすれば必ず成果が出ると分かってることはやらずにはいられないという話

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仕事で担当替えがあるので、引継ぎを受けていた。

僕の前任の担当は超がつくほど真面目でマメな人ある。取引先に対してもきめ細やかで手厚い対応をしていて凄く先方からのウケが良い。毎日一人で終電近くまで残業をして取引先ごとのレポートを作り丁寧なアドバイスをしている。そして成績も上々である。そんな彼の後任として引き継ぐので、求められる水準が異様に高い。正直そこまでしなくても。。と思うこともある。なので受け取る側の僕としてはいろいろと面倒くさい。

 

昨年末の忘年会で会社で超頭の良い先輩が言っていたことを思い出した。

その先輩曰く、日本のビジネスマンはちょっと無理をすれば必ず成果が出ると分かってることはやらずにはいられないということらしい。

 

え?成果がでるならやるのは当たり前なのでは?と一瞬思うが、よくよく話を聞くとそれは最も短絡的な考え方らしい。

 

 例えばとある小売店で売り上げが伸び悩んでいたとする。その店舗は月の予算を達成するために値引きセールを実施する。セール価格で買えるので売上げは当然増える。そしてその店舗は無事予算を達成できる。ところが次の月はセールが無いので前月比で売り上げは落ちる。そうすると前月の成長をキープする為にまたセールをやらないといけなくなる。そして次の月もまたセールをやらないと。。そして次の年には予算自体がセールを織り込まれて作られるのでもはやセールからは抜けられない、という無限ループになり、ずっと無理をし続けないと成り立たないビジネスモデルに陥ってしまう。

 

それってあらゆる業種でも言えることで、時間外に飛込み営業をしたり、休日営業をしたりと、目先の売上を上げる為にちょっと無理をして成果が出てしまったら、それを維持する為にずっとやり続けなくてはいけなくなるんだよね。そしてその行き着く先が残業地獄だったりする。

 

その先輩曰く、海外の優秀なビジネスマンだったりすると、たとえ直近の予算をミスったとしても、セールに頼らずとも継続的に売上を上げるために「仕組み」を考えることに全力でフォーカスするそうだ。単発的で属人的なアクションではなく、組織として継続的に成長できる仕組みを。

 

この話を聞いて妙に納得してしまったよ。

 

ちょっと前にカンブリア宮殿で観たのだけれど、日本マクドナルドも、かつては単純な値引きで目先の売上を取りにいくという所謂日本的な経営で完全行き詰っていたけれど、今のカサノバの経営ではメニューやレイアウトや接客のマニュアル等を根本から変え、「仕組み」として改善した結果、売上も急回復しているらしい。

 

一個人の働き方としても、ちょっと自分が無理すれば目先の売上が伸びると分かっていても、安易にその方法に飛びつきたい気持ちをグッとこらえる勇気が必要なのかもしれない。そして誰かが無理をしなくても上手く回るような「仕組み」を考えることが重要だ。自分を守るためにも、ブラック労働を無くすためにも。。