アルバイトの思い出 個人経営のスーパーのバイト(鮮魚コーナーの裏方)
大学1年の時、半年だけスーパーでバイトをしていた。
僕にとってこれが初めてのバイトだった。
家から近かった個人経営の小さなスーパーだった。
小さいスーパーなので、楽そうに思えた。
時給800円と平均的な時給だった。
しかし、そこは後にトラウマになるほど苦痛なバイトであった。
レジ打ちの仕事だと思っていたのだが、僕が運動部出身という理由で一人だけ裏方の鮮魚コーナーに回された。
鮮魚コーナーにいるのはその店の社長で、コテコテの江戸っ子気質の魚屋のオヤジだった。高倉健のような強面。この社長がめちゃくちゃ恐ろしかった。
一見ニコやかなのだが、激しいべらんめえ口調で何を言っているのかが聞き取りづらい。そして一度聞いたことを繰り返し聞くと、いきなり烈火のごとくキレるのである。そのため、聞きたいことも聞けず、聞かずに動いてはミスをしてまた怒られるという負のループに入るのはあっという間だった。
仕事内容も非常にきつい。まず魚の匂いが痛烈に臭い。魚の入った生ごみを捨てる仕事があったのだが、30kgくらいあってめちゃくちゃ重いし、家に帰っても体から生臭さが消えなかった。かつ、魚の骨を触って手に傷をつけるのは日常茶飯事だった。まさに3Kである。
個人経営の店はルールが社長次第。最初の頃は、仕事が遅いという理由で、1か月間はタイムカードも1時間は速く切るように強要された。労基法なんて誰も気にしていない!当時はブラック企業なんて言葉もなかったけど、完全なブラックバイトである。
小さい店って世界が狭いので、意外と人間関係が陰湿だったりする。
昼間シフトに入っている社会人の先輩が、夜勤の僕のミスなどを見つけては逐一社長に報告していて、日に日に社長からの風当たりが強くなった。まあ実際僕もミスをしまくったのでぐうの音も出ないのだが。。
ぐうと言えば、一度だけ社長からグーで殴られたことがあった。これは僕がサボっていたことが原因なんだけど。それにしてもグーって。。仕事中にグーで殴られた人など周りで見たことが無い。
という感じで、いろいろ凹んでしまい、半年でそのバイトは辞めた。
バイトのある日は前日からずっと憂鬱な気分だったけど、辞めると伝えてから一気に気持ちが軽くなったのを覚えている。
スーパーのバイトは、
個人経営店は社長を次第なので社長の人柄に十分注意したほうが良い。
裏方は死ぬほどキツいので、体力に自信がないと無理。
後にも先にも、このバイトが一番キツかった。良い経験にはなったけど、二度とやりたくない。社会人の方がずっと楽だわ。